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高齢者の家庭内の事故を防ごう
1 高齢者の家庭内事故の原因は?
  イメージイラスト 2003年5月9日に国民生活センターが発表した「危害情報からみた高齢者の家庭内事故」によると、国民生活センターには全国20の危害情報収集協力病院から20歳以上の事故が1997年度〜2002年度に27,027件寄せられており、事故件数等をみると、次のようになっています。
    家庭内事故の割合
    事故件数総数に対する家庭内事故の割合は、20歳以上65歳未満が約46%、65歳以上が約61%で、高齢者のほうが約15ポイントも高くなっています。

家庭内事故の原因を、「住宅を構成する設備(設備)」と「身の回りの生活用品(商品)」に分類すると、次のようになっています。
    家庭内事故の原因
    「設備」での事故の割合は、65歳未満が29.0%だったのに対し、65歳以上75歳未満は37.5%、75歳以上は50.8%となり、高齢になるほど「設備」を原因とする事故が増えています。
「設備」のうち、危害の原因となったものをさらに細かく分類すると、(1)階段486件、(2)ドア・柱・敷居など318件、(3)浴室282件、(4)脚立・はしごなど238件、(5)床237件、です。高齢者の事故は、階段や脚立からの転落、敷居や浴室、床での転倒で、打撲傷・挫傷、骨折、刺し傷・切り傷などを負うケースが多いようです。
2 高齢者の家庭内事故を防ぐ方法
  この国民生活センター発表の「危害情報からみた高齢者の家庭内事故」には、「事故防止のためのアドバイス」も記されています。これについて紹介しておくと、次のとおりです。

    ○「設備」での事故防止
    (1) 転倒・転落事故を防止する
    手すりのついた階段高齢化に伴い足腰が弱り視力が低下することから、階段や敷居、浴室などで転倒・転落事故にあいやすくなる。特に骨折は重い症状や治療が長期化するため注意が必要である。
(a) 段差をなくす。玄関では、段差を小さくするための式台を置く。
(b) 階段、廊下、玄関、浴室などに「手すり」を設ける。
(c) 階段、廊下、玄関などに「明るい照明」をつける。
(d) 床や階段などにつまずきそうな物を置かない。
(e) すべりやすい靴下やスリッパは履かない。
    (2) 浴室での溺死、やけど事故を防止する
      脱衣場と浴室や湯の温度差などが、脳や心臓に負担となる。また裸で体全体に湯を浴びるという行為は、熱湯の場合、全身やけどに至るおそれがあるために非常に危険である。
(a) 家族が入浴した後やシャワーで給湯して浴室を暖めてから入浴し、また冬場は脱衣場を暖房して脱衣場と浴室の温度差を減らす。
(b) 給湯やシャワーの湯温が熱くなりすぎないように管理する。

    ○「商品」での事故防止
    (1) 衣類に着火する事故を防止する
      生地のそでやすそが広がった衣類は、火がついても気づきにくいので注意する。火がついても燃え広がりにくい防炎性のパジャマ、エプロンなどを使うとよい。

    (2) 窒息事故を防止する
      食事の際は、お茶や水を飲んでのどを湿らせてから少しずつ、ゆっくりよくかんで食べる。もちなど粘りのある食品を食べる場合は、小さく切ったものを食べる。また、食べているときに話しかけるなどしてあわてて飲み込まないようにする。

    (3) 商品選びの工夫
      高齢者向けの安全性の高い商品、使いやすく工夫されたユニバーサルデザインの商品を選ぶよう心がける。
   
      このほかにも事故防止のために役立つ知恵がいくつかあるので、あげておきます。
階段には、薄いカーペットを貼るなどして、すべりにくくする。
階段には、できれば踊り場を設ける。
段差があるところに、目立つようにカラーテープ貼ったりしておく。
床や畳の上に、新聞紙、ビニール袋等を置かない。
床の上の小さなマットは滑りやすいので、要注意。
歩くところに電気コードは這わせない。
転倒した時のケガを防ぐために、タンスなどの角にはクッションテープを貼る。
浴室には「浴室暖房機」を設置したり、トイレには「小型ヒーター」を設置したりすることによって、室温の急激な変化を防ぐ。
浴室の出入口、浴槽の脇などに補助手すりを設ける。
入浴は、お湯の温度を40℃以下にし、半身浴を心掛ける。飲酒後の入浴は控える。
ドアは引き戸または外開き戸にする(トイレなど狭い部屋で意識を失った場合、内開き戸だとドアを開ける際に体がつっかえてしまい危険性があるため)。
家族と一緒に食事を取るようにし、食材は細かく切って、ゆっくり少しずつ食べる。